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会長が亡くなり、とうとう満4年目となりました。7月2日に5年祭を行います。
30名ほどでお参りをして法事を行う予定です。
中信病院に行く道を社用で通るたび、いつも横にのっていた義父(会長のこと)を思い出します。
「昨日はこんなことがあったのよ。今はこんなことで会社は忙しいのよ。」
義父は、いつも優しく穏やかに聞いていました。
春には沿道にある桜を見て「きれいだね」と言ったり、秋には真っ赤に染まった紅葉のはっぱを見るようにゆっくりとドライブしたり・・・
そうそう、お昼は老夫婦をつれて、ココスのカレ－を食べに行ったり・・・
一番の思い出は、我が家にドロボ－が入った時の事です。
前にも、ここに載せたことがあったかもしれませんが、78歳になった会長さんは、ちょっと運転が不安定になり、鍵は息子の主人が隠してしまいました。
私が会社から帰ると、火のついたようにカンカンに怒っていました。
何しろ、老人暴走族なんていうあだ名が付くくらい車が大好き、でもナビを付けてもそれはあるだけでしたが・・・後はドライブしながら五木ひろしなど演歌を聞くことが好きでした。そのささやかな趣味を奪ってしまった私たち夫婦は悪者そのもの・・・悩んで鍵をかくしたこの切実な気持ちなど本人にとって、分かるはずがありません。
ところがです。自宅にドロボーが夜中に入り、会長の車を盗んで行ったんです。
なんと！なんと！これは、神さまが助けてくれたのだと今でも思っています。
お陰様で、人様に迷惑かけることなく、あきらめることができました。
私も、何度もドロボーの話をして、海外にあの車は売られてしまったと話しました。２ケ月程して車が見つかりましたが、それは伝えませんでした。
本人は、免許の再交付のため勘違いして自動車教習所にいったり、孫に運転免許センターに乗せて行ってくれと言ったり、タクシーで乗り付ける勢いでしたが、先回りしてセンターに電話連絡しておきました。
やっとの思いで諦めてもらえました。肺気腫も進み、酸素呼吸器が生活の一部になったからでしょうか。しかし、私のいない所では、結構私の話をしていたことを聞きました。
「あなたが可愛かったのよ」と言われたときは、本当に嬉しかったです。
天国の義父さん、大好きなお酒を法事にはあげさせて頂きます。
そうそう、イカのテンプラも大好きで、はねる油を鍋の蓋でよけながら揚げましたっけ！それも添えて忍ぶことにしましょう。
まだ、まだ、おばあちゃんも元気ですよ。食欲もあり、大きな声もでます。
ただ、じいちゃんは、きょうも、萩原さんと(友人)遊びに行っているんだねと悔しそうですよ。美男子で、もてたおじいちゃんにやきもち焼いているんだね。うふふ・・・