ひと息ばなし
column
2012.08.20
㈱滝澤工務店 創業者 滝澤裕氏について
先月7月11日、午後5時34分 当社の創業者の前会長滝澤裕氏がこの世を去りました。
享年83歳でした。
昭和20年に大工となり、故郷の新潟の柿崎から松本へ転居し、腕のよい職人として地道に工務店の基礎を作り上げ、多くの大工を育成し、退職するまで、会社のために、加工や工場の整理整頓など陰日向なく、動いて頂きました。
決して、口数は多くはないけれど、いつも社服をきて、当社の帽子をきちんと被り、本当に職人気質という会長でした。
昔は、大きな焼却炉があり、残材や、不要なものは会社で燃やしておりました。
ある日、焼却炉の中に潜っている会長に感動した覚えがあります。
真っ黒になって焼却炉の灰を搔き出して清掃をしてくれていたのです。
人のいやがることを、率先してやってくれる優しい人でした。
また、小さな木にも工夫をし、接着剤でくっつけてこたつ板を造ったり創意工夫を得意としていました。集成材のはしりです。
ある会社の大工が、それを見て、うちの社長はいつも背広と皮靴をはいている。
ああやって一緒になつて仕事をしてくれる会長がうらやましい…..
銀行さんにも言われたことがあります。
会長さんが、いつも工場で仕事をしてくれている。地道な会社だと….。
現社長が、社長として引き受けるとき、「おやじ、しんしょうを無くしてしまうかもしれないがいいか」との問いに「もともと無一文から始まったから大丈夫だ」….
こんなに大きくなって夢のようだと言っていた会長….
会社として法人化して33年が経ち、いろんな人々に出会い、力を戴いて今の工務店があります。会長が言っていた、向かってきたものには立ち向かえをバネに、こころゆくまでの家づくりに専念いたす所存です。
どうそ゛、私たちを見守っていてください。
いままで、ありがとうござ゜いました。