ひと息ばなし

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はっぱイラスト はっぱイラスト

2013.08.20

あれから一年経ちました

昨年の7月14日には、開設者滝澤裕の葬儀が行われました。
多くの方々に見送られ、84歳の人生を閉じました。
あっという間の一年だったようにも思えますし、また、この1日1日がとても尊い日々のようでもあったと思います。
私たち社員の中にも、前会長の向かってくるものは受けろ…という前向きな精神が残こり、確実に息づいていると思います。
私が脳裏に焼き付いている姿は、昔は大きな焼却炉があり、工事に関するいろんなものを燃やしました。会長は、その中に入り、灰の片付けやらを率先して片つけてくれました。また、残材は、いまでいう集成材を作り炬燵板などを作ってくれました。家にある古い家具は、お客様の不要になった桐の箪笥を手直ししたものです。人のいやがるような汚れ仕事を何も言わずひたすら片つけていく姿は、寡黙でもあった職人気質のそのものの姿でした。
もうひとつ思い出話をすると平成7年12月の暮れに、木曽福島でスキ-客の車がセンタ-ラインを飛び出しぶつけられました。首の骨を損傷し3ケ月間入院を余儀なくされました。相当につらい思いをしたはずですが、相手のしょぼくれた青年には、本当に穏やかに、あの運転はまずかったねと諭すようにいい、後は黙ったままでした。腰の骨を首に入れたり、頭の骨に穴をあけて固定したりたぶん私だったら、大変な騒ぎだったと思います。

身動きできない会長の世話を母と二人で交代で泊りました。夜はベットの下に布団を引き寝ました。トイレの世話もしました。そのとき、私に世話を許した会長は、今でも偉かったと思います。私を信頼して任せてくれたのです。
このことは、会長が肺気腫になって夜に息が苦しくなって呼ばれると、自宅の老人の寝室のベットの下に布団を持ち込み、背中をさすったりしたとき、交通事故で寝泊まりしたときのことが思い出されてものです。
また、大好きなお酒を見せるとニッと笑った顔は、なんともいえぬ嬉しそうな笑顔で、夕食前にコップで2杯をゆっくりゆっくりたしなみ、2時間以上、夕飯の片付けはできませんでした。そんな思い出と、大きな心の持ち主の会長との思い出はつきません。私を育ててくれた大事な人です。
いろんなことが思い出されます。感謝したいと思います。  合掌

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