ひと息ばなし

column

はっぱイラスト はっぱイラスト

2009.07.04

人との出会い

私の6月22日の誕生日の花は、アジサイだという。たいがいの家庭にあり、梅雨の頃に咲き、見慣れた花である。しかし、大きな株になると見事である。実家にある紫陽花は、3メ-タ-程の円を描き次から次へと咲き、貫録を見せつける。花言葉は移り気…。きっと花の色が雨とともに変化するからだろう。反対に考えれば臨機応変かな?
昨年は、誕生日のリフレッシュ休暇が取れずに見送ったが、今年は何とかやりくりして松本から2時間で行ける山梨県の下部温泉に出かけた。出かける前は、性格に似合わずいろんなことを考えうじうじしている。そんな、私の心をいつもぽんと押してくれる人たちがいる。大丈夫、行ってきてねと娘夫婦であり、息子夫婦でもある。一番は、一緒に出かけてくれる主人である。いくぞ!の一言が私をいつも前に押し出す。さて、当日の夜、旅館でホタルを見に連れて行ってくれた。ホタルの数より人間の方が多いと冗談を言いながら、ヒュウと筋になり飛んでくるホタルは何十年ぶりに見るだろうか。どこかの若いギャルたちが携帯で写真を撮る。風情が壊れてしまいそう…。
次の日は、室町時代に建てられた民家の門西家…山の奥である。結構な坂を登っていくと萱葺きのそれらしき屋敷があった。戸が開かずがっかりしていると何十代目とかいうおじいさんが顔を出し、見せてくれた。1人200円だそうである。大黒柱の何世代も受け継がれてきた黒光りの見事なこと。
次は、慈観寺…゛こんにちは!すみませんがお寺の中を拝見しても宜しいでしょうか。゛閉まっていた戸をあけて頂きました。大きくて立派なお寺である。天井絵が描かれていて、羅かんかさんが何体も梁の棚に腰かけて下を見下ろしている。私はデジカメでうろうろしている間に、主人は朱印帳をお願いし、御住職さんにこの寺の云われを伺っている。私は、本尊さまの近くまでいって、拝見し、なんて立派なお寺だろうと関心していた。すると御住職さんの奥さんがリンゴシュ-スを下さった。
そのうちに、御住職さんのお父上が先日、交通事故で亡くなり、その時、初めて家族の悲しみが分かり、今まで、遺族の悲しみが分からず通り一片の葬儀をしていたことを反省し、檀家に謝ったとお話して下さった。なんて正直な方だろうと関心した。帰り際に、主人と誕生日が同じ日でこうして下部温泉にきたと話した。お別れを告げて、駐車場にて車を動かしていたら、御住職さんが立っておられ、私に四角い箱を下さり、開けながら゛今届いたものです。すぐ身につけてください。゛と出して下さった。みるとお数珠のようなブレスレッドで透明な球の中に紫色の玉がところどころ入っている。云われた通り、すぐ私の腕にはめた。すごい記念日になった。こんな素敵な出会いに感謝し合掌した。
わさび漬けでも送ろうかしら…..

さて、トマト食べようかな?

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